モリアの坑道の入口。「月の光を受けて門が現れる」モリアの坑道の岩壁の入口の前で、ガンダルフは合言葉を唱えた。しかし、門は開かない。フロドはエルフ語で「友人」という言葉をガンダルフに伝える。すると、入口は開かれ、いよいよ危険な洞窟「モリア」へと足を踏み入れる。モリアはかつてドワーフ族の住む美しい洞窟であったが、今はオークに支配され、まるで墓場と化していた。モリアの領主で、ギムリのいとこ、「バリン」もその洞窟で没していた。気配を気付かれないように慎重に進むが、ピピンが好奇心から、井戸にもたれていた死骸に手を触れてしまった。たちまち死骸の頭が井戸の中に落ち、大きな音が響き渡る。一瞬の静粛の後、不気味な太鼓の音が響き渡り、続いてオークの金切り声が襲ってきた。一行は力を合わせ襲ってくるオークの軍勢に立ち向かうが、巨大なトロルだけは一目散にフロドに襲いかかる。フロドは槍で胸を刺された。しかし、ビルボより譲り受けた「ミスリル」のおかげで、一命を取りとめた。トロルはどうにか退治したが、、洞窟には無数のオークが潜んでいる。9人は出口へと続くガザド=ドゥムの橋へ急ぎ、中央が崩れ落ちた狭い階段を次々と飛び移った。 |