旅の仲間-シーン-3-
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指輪をめぐり選ばれた9人の旅は過酷なものではなかった。フロドが落とした指輪をボロミアが拾い、危うく指輪に誘惑されそうになったり、サルマンはスパイを放ち、彼らの行く手を阻む。カラズラスでは、サルマンの魔法によって雪崩が引き起こされ、旅の仲間は危機に陥る。ガンダルフはこれからの道は指輪保持者に決めさせようと、意見した。フロドはカラズラス山脈の道をあきらめ、モリアの坑道を進む事に決断するのだった。そして一行は、モリアの坑道へと道を変えた。
モリアの坑道の入口。「月の光を受けて門が現れる」モリアの坑道の岩壁の入口の前で、ガンダルフは合言葉を唱えた。しかし、門は開かない。フロドはエルフ語で「友人」という言葉をガンダルフに伝える。すると、入口は開かれ、いよいよ危険な洞窟「モリア」へと足を踏み入れる。モリアはかつてドワーフ族の住む美しい洞窟であったが、今はオークに支配され、まるで墓場と化していた。モリアの領主で、ギムリのいとこ、「バリン」もその洞窟で没していた。気配を気付かれないように慎重に進むが、ピピンが好奇心から、井戸にもたれていた死骸に手を触れてしまった。たちまち死骸の頭が井戸の中に落ち、大きな音が響き渡る。一瞬の静粛の後、不気味な太鼓の音が響き渡り、続いてオークの金切り声が襲ってきた。一行は力を合わせ襲ってくるオークの軍勢に立ち向かうが、巨大なトロルだけは一目散にフロドに襲いかかる。フロドは槍で胸を刺された。しかし、ビルボより譲り受けた「ミスリル」のおかげで、一命を取りとめた。トロルはどうにか退治したが、、洞窟には無数のオークが潜んでいる。9人は出口へと続くガザド=ドゥムの橋へ急ぎ、中央が崩れ落ちた狭い階段を次々と飛び移った。
ガンダルフは全員が橋を渡りきったのを見届けると、さらに追ってくる悪鬼バルログと向かい合った。「ここは断じて通さぬ」とガンダルフは杖を橋に突き刺した。橋は崩れ落ち、バルログは裂け目に落ちていった。しかし、バルログが放った火の鞭にガンダルフは捕まり、「早く行け」を最後に裂け目に落ちていってしまう。悲しみにくれるフロド。一行はガンダルフを犠牲に魔のモリアの坑道を脱出した。
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